1954年2月22日、私の父は日比谷の日活国際会館の地下アーケードを歩いていました。 カメラが趣味だった父はいつもカメラを持ち歩いていたのですが、それがこの幸運を父にもたらしたのです。 当時、大リーガーのジョー・ディマジオと結婚したばかりのマリリン・モンローが、新婚旅行で日本を訪れていたのでした。 初々しいナチュラルな笑顔で買い物を楽しむ彼女を、父はちょっといいアングルで捉えています。 最近NHKの「映像の世紀」を見ていてわかったのですが、この新婚旅行の途中に米軍から要請が入り、ディマジオを日本に残したまま、マリリンは朝鮮戦争の米軍兵士慰問のため１人韓国に渡ったのだそう。 極寒の屋外ステージを12回、肌も露わなドレス姿で熱唱し、風邪をひいて発熱してもなおステージをこなした逸話は有名だそうです。 この旅の8ヶ月後に2人は短い結婚生活を終えてしまいましたが、離婚後もディマジオは生涯独身を貫き、マリリンの死後友人に「死んだらマリリンに会える」と語ったのでした。 そんな背景を知ると、この写真の彼女の可愛いらしい笑顔が少し哀しくも感じます。 オリジナル写真は父の形見なのでお譲りできないのですが、写真屋さんで２枚だけ複写してもらいました。 複写したものはモノクロの黒の色がほんの少し緑がかっていますが、写真屋さんいわく、 「うちではこの色しか出せません。この色がまたレトロっぽくていいじゃないですか」 とのこと。 画像１、２枚目が複写版、4枚目がオリジナル版です。 オリジナル版１枚と複写版２枚、世界でたった３枚しか無い写真です。 片方の複写版は先日売れてしまいましたが、ラスト1枚の複写版を今回こちらに出品することにしました。 希望価格のご提案はお受けしますが、なにぶんとてもレアな品物なので、ご希望に添えないこともあると思います。悪しからず。 なお、オリジナル版は71年前のものですが、出品する複写版は「新品、未使用」です。 ●サイズ……タテ20.2㌢、ヨコ25.3㌢ ●カラー……モノクロ写真を複写 ●付属品……撮影年月日や場所などの撮影データを記したオリジナル版裏面のコピー（画像３枚目） #マリリン・モンロー #MarilynMonroe #ジョー・ディマジオ #JoeDimaggio #生写真 #人物写真 #朝鮮戦争 #モノには物語がある